【猫を飼いたい方必読!後悔しないための3つの事前準備】

やりたいことの見つけ方
この記事では、猫を飼うか迷っている方に向けて、猫を飼うメリットから、必要な費用などの注意点、事前に準備するべきものまでを、詳しくご紹介していきます。

「10,450頭」

この数字は、2018年に飼い主から保健所などに引き渡された猫の数です。

平均すると、1日におよそ30頭の猫が引き取られたのです。

【参考】https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/statistics/dog-cat.html

一度は家族の一員として迎えたのに、飼育放棄してしまう理由はさまざまです。

「想像以上に出費が多くて大変だから」

「長期の旅行に行けないから」

「爪とぎで部屋がボロボロになるから」

など、飼ってから後悔するケースがあります。

一方、猫を飼うことで

「ゴロゴロ音でストレスが軽くなった」

「仕事で嫌なことがあっても、家に帰れば癒される」

など、満足している飼い主も多いですよ。

そこでこの記事では、猫を飼うか迷っている方に向けて、猫を飼うメリットから、必要な費用などの注意点、事前に準備するべきものまでを、詳しくご紹介していきます。

具体的には

【猫を飼うメリット】

【猫を飼う際の注意点】

【猫を飼う前の準備3選】

の順番にご紹介していきます。

10分くらいで読めますし、猫を飼う前の不安や疑問のほとんどが解消されるので、ぜひご一読を!

【猫を飼うメリット】

可愛いだけではないのが、猫です。

猫を飼うことが、犬を飼うよりもお手軽な点や、人間の健康面に意外な好影響をおよぼすメリットまでをご紹介します。

心臓発作のリスクが低くなる

2008年に、猫を飼うことで心臓発作のリスクが30%近く減らすことができると、米ミネソタ大学の脳卒中研究所の研究者たちによって報告されました。

この発見は、30~75歳のアメリカ人4,435人のうち、猫を飼っていた、あるいは飼っている2,435人と、飼ったことがない2,000人を比較したものでした。

研究者たちによる10年間の追跡期間を経て、猫の飼い主は非猫の飼い主と比較して、心臓発作による死亡リスクが30%近く低いことを示しました。

【参考】https://www.medicalnewstoday.com/articles/98432#1/

猫を飼うことで、心臓発作のリスクが低くなるなんて、意外すぎるメリットではないでしょうか?

散歩させなくてもよい

犬は散歩させないと運動不足になってしまいますが、猫は散歩させなくても運動不足になる心配はありません。

室内である程度の上下運動ができる環境があれば、猫にとっては十分な運動になるのです。

疲れているときでも、散歩させなくてはいけないとなると、大変ですよね。

そんな心配はいらないのが、猫を飼うメリットの1つと言えるのではないでしょうか?

トイレのしつけはしなくてもよい

ペットを飼うとなると、やはり心配なのが、「トイレのしつけ」ではないでしょか?

しつけの仕方も難しそうだし、室内のあらゆる場所でおしっこをされたりしたら、とても大変ですよね。

しかし、猫なら安心です。

猫には、砂のある場所にトイレをし、埋めるという本能が備わっています。

そのため、トイレと猫砂を用意すれば、しつけなくても、ちゃんとトイレで用を足してくれるのです。

ゴロゴロ音で癒される

最後は何と言っても、この「癒される」ですよね。

多くの方が、猫に癒しを求めているのではないでしょうか?

特に、猫が喉をゴロゴロと鳴らす、あの「ゴロゴロ音」。

ゴロゴロ音の周波数は、ほぼ25ヘルツの低周波と言われています。

20~50ヘルツの低周波の音には、人間がリラックスするときにはたらく副交感神経を優位にする効果があるのです。

フランスではこれを利用し、ゴロゴロ音を治療やリラクゼーションに取り入れた「ゴロゴロ・セラピー」が行われています。

【猫を飼う際の注意点】

実際に猫を飼った人が後悔しがちなものは、どんなものがあるのでしょうか?

多くの飼い主が実感している、猫を飼うと必ず起こる、経済面と生活面でのデメリットをご紹介していきます。

出費が多い

 
猫を購入するための費用はもちろん、それ以外にも多くの出費があります。

猫を飼育するための必要な備品

「トイレ」「ゲージ」、「爪とぎ」「爪切り」「フードボール」「水用のボール」などがあります。

すべての備品をそろえるために、数万円の費用が掛かります。

3種混合ワクチン

通称「コアワクチン」と呼ばれており、猫を飼育するうえで絶対に必要なワクチンです。

これは、「猫ウイルス性鼻器官支炎」「猫汎白血球減少症」「猫カリシウイルス感染症」の3つの病気に対するワクチンが含まれています。

一般的なワクチン接種費用は、「3種混合ワクチン」が5,000円前後です。

消耗品

  
「キャットフード」やトイレ用の「猫砂」などは、消耗品なので定期的に購入する必要があります。

品質によっても左右されますが、毎月数千円の出費が掛かります。

ペット保険

万が一の病気や怪我に備えて、ペット保険に加入する人も少なくありません。

月額500円から600円程度で加入できる保険もあれば、1000円を超えるペット保険もあります。

あまりにも安いペット保険の場合は、「通院のみ」「手術のみ」など保証範囲が限られているケースが多いと言われています。

長期の旅行に行けない


日帰りの旅行や、一泊二日程度の旅行であれば、エサや水をきちんと用意することで、特に心配はないでしょう。

しかし、二泊以上の旅行は難しくなります。

エサや水の用意はできるかもしれませんが、猫砂の交換などのトイレ事情はできませんよね。

また、室内の換気が不十分になり、不衛生な状態が続けば、猫自身も強いストレスを感じます。

慣れない環境に置かれると不安を感じてしまう猫は、飼い主の長期の不在によって体調を崩してしまうこともあります。

どうしても長期間家を留守にしなければならないときには、誰かにお世話をしてもらうようにしましょう。

1人暮らしの場合は、ペットホテルなどに預けるという方法もありますよ。

安いペットホテルだと、一泊二日で2,000円程度から宿泊させることが可能です。

おしっこが臭い

猫のおしっこは、人間や犬とは違って、ツーンとした刺激の強いニオイがします。

子猫のおしっこには刺激的なニオイはなく、大人になる前あたりからキツくなってきます。

このニオイに耐えられずに後悔する飼い主や、ニオイが気になって、家に人を入れるのを躊躇してしまう飼い主が多いのです。

また、猫は基本的には体臭はありません。

ただ子猫の場合、グルーミングやお尻のお手入れが上手くできないために、特有のニオイがすることもあります。

部屋がボロボロになる

爪をとぐことは、猫の習性です。

これを「しつけ」でやめさせることは、なかなか難しいようです。

障子やふすま、部屋の柱を引っかかれて、ボロボロになってしまうのは、猫を飼ううえでは、仕方のないことだと割り切る必要があるでしょう。

ペット可賃貸にお住まいの方でも、柱などに過度な猫の爪とぎ跡を残してしまわないよう、傷がつきにくいクロスを貼るなどの対策が必要でしょう。

また、飼い主の気を引こうとして「イタズラ」することも少なくありません。

ゴミ箱の中をあさって散らかしたり、ティッシュペーパーを噛みちぎって遊んだりします。

このように、猫を飼うと部屋はどんどん汚くなっていきます。

ここで忘れてほしくないのは、猫は悪意で部屋を汚くしているわけではないということです。

【猫を飼う前の準備3選】


「猫を飼いたい!」と思ったら、何が必要なのかを事前に把握しておきましょう。

最低限用意したいもの

できれば用意しておきたいもの

いずれ必要になってくるもの

この3つを、具体的な費用とともに詳しくご紹介していきます。

最低限用意したいもの

トイレ(約2,000円)

シートを取り替えるタイプや、砂を入れるタイプ、ドーム型や箱型などいくつか種類がありますので、部屋の間取りなどを考えて検討してみるのがいいでしょう。

掃除のしやすさを考えた購入が、はじめての方にはおすすめですよ。

猫砂(500円~)

こちらも種類がたくさんあります。

固まる砂や、流せる砂。

香りがよい木材系の砂。

猫が口にしても安全な食品系の砂。

抗菌・消臭効果が高いシリカゲル系の砂などです。

ただし、猫砂は猫によって合う合わないがあります。

どうしても合わない場合は、トイレがストレスになり我慢してしまうことも。

病気になってしまうのを防ぐためにも、その猫にとって合う猫砂を選ぶのが大切です。

餌・水入れ(100円~)

飲食のための器を選ぶときには、以下の3つの基準で選ぶと安心ですよ。

食事の際にひげが引っかかるのを防ぐために、大きめの器を選ぶこと。

ひっくり返しにくい重みのある器を選ぶこと。

深めの器だと猫の口が底に届かずに食事が残ってしまうので、浅めの器を選ぶこと。

爪とぎ器(約1,000円~)

爪とぎ器も猫の好みが分かれてきます。

合わない爪とぎ器だと、部屋の柱などで爪とぎしてしまうかもしれません。

たくさんの種類があるので、いくつか試しながら、その猫に合う爪とぎ器を見つけてみましょう。

おすすめは、筋目が縦方向で、よく引っかかるものです。

できれば用意しておきたいもの

おもちゃ(約1,000円~)

おもちゃは噛み癖を予防するためにも、あったほうがいいものです。

わざわざ市販されているおもちゃではなくとも、自作のおもちゃや、使わなくなった雑貨などでも代用できますよ。

また子猫の場合、おもちゃがないと、人の手をおもちゃだと勘違いして噛みついてしまうこともあるので、やはりおもちゃはあった方がいいものです。

爪切り(約800円)

ハサミタイプやギロチンタイプなど、こちらもさまざまな種類があります。

爪切りが苦手な猫もいます。

その場合は、爪切りをすぐに終わらせることができる、ギロチンタイプがおすすめですよ。

ブラシ(約1,000円~)

ノミ対策や皮膚病の発見にも役立つブラシ。

獣毛ブラシ、コームブラシなどさまざまな種類があります。

その猫の毛質によって、最適なブラシを見つけてみてください。

また、ノミ対策用やスキンシップ用など、用途別に使い分けるのもおすすめですよ。

いずれ必要になってくるもの

キャリーケース(約3,000円~)

猫を動物病院に連れていくときや、移動するときなどに必要になってくるのが、キャリーケース。

選ぶポイントとしては、以下の2つです。

ふたが上部に付いているタイプ(猫が嫌がったときでも入れやすいため)

底が丈夫なタイプ(底が布製のものだと、移動中にたゆんで猫にとってもストレスになるため)

このキャリーケースは、いずれ必要になってくるものなので、あらかじめ必要なものと考えたほうがいいです。

予防接種(約5,000円前後)

猫を飼うときには、必ず動物病院で予防接種を受けなくてはなりません。

コアワクチンと呼ばれる「3種混合ワクチン」が一般的です。

これは、「猫ウイルス性鼻器官支炎」「猫汎白血球減少症」「猫カリシウイルス感染症」の3つの病気に対するワクチンが含まれています。

これら3つの感染症は、感染力が強く、いずれも空気感染する恐れがあるため、室内飼育の場合でも接種が推奨されています。

基本的には生後8週目頃に一回、生後12週目頃に二回目の接種を行いましょう。

その後は、年一回の追加接種が一般的です。

去勢・避妊手術(去勢代 約15,000円/避妊代 約25,000円)

去勢手術は、前立腺肥大などの病気の予防につながり、発情期のストレス軽減にも効果があります。

避妊手術は、発情期前の異常行動の抑制や、子宮や卵巣の腫瘍予防につながります。

このように、去勢・避妊手術は、子猫を増やしすぎるのを防ぐだけでなく、健康面においてのメリットがあります。

【まとめ】

この記事では、猫を飼いたい方に向けた後悔しない事前準備として

猫を飼うメリット

猫を飼う際の注意点

猫を飼う前の準備3選

という、3つの知っておくべきことを説明しました。

つまり、猫を飼うためには、猫を購入する費用の他にも、多くの出費があるということをわかっていただけたのではないでしょうか?

それらを踏まえたうえで、責任をもって猫を家族の一員として迎え入れることのできる飼い主になっていただけたら幸いです。

2018年に、飼い主から保健所に引き渡された10,450頭の猫たちは、きっと飼い主を愛していたと思います。

そしてその飼い主も、愛していたはずです。

引き取られる猫の数は年々減少しています。

引き取り数が0になる未来を、この記事を通して願っております。