あなたは自分自身の良き理解者でいますか。
自分の良き理解者となり、仕事のせいで人生が辛い状況を脱却するには次の3つの思考ステップが重要です。
②問題にフォーカスし過ぎず、解決策を考える、または問題から一旦離れる。
③十分にリラックスした上で、自分の人生における仕事の役割を考える。
3ステップについて、具体的に説明していきます。
日々の忙しさに翻弄されて自分の気持ちが分からなくなってしまう前に、日常のなかに自分と対話する時間を意識的につくっていきましょう。
目次
仕事が辛いと感じる原因
仕事が辛い要因は、大きく分けてこの3つのいずれかが多いでしょう。
・自分の理想、目標との差
・仕事内容を楽しいと感じない
まず、自分の悩みがこの3つに分類できたら、さらに悩みのどの部分を辛いと感じ、どの部分は許容できるのかを掘り下げて考えてみる必要があります。
本音を紙に書き出そう
そこで、まずは紙に書き出すことをおすすめします。
誰かに見せる必要がないため、走り書きでも読みづらくても構いません。
デスクに向かって書き出すよりも、自分自身が落ち着ける場所でリラックスした状態で書き出してみた方が、思いや考えが自然と湧き上がってきます。
そして、書きながら感じた気持ちに、いつもよりフォーカスしてみましょう。
「こんな簡単なことなのにミスをしてしまって、なんて私はダメなんだ。」
「いつまでたってもやりがいが感じられない。」
などなど。
実は真面目で一生懸命な人ほど、良くない気持ちを抱えてしまった自分に対して、ついつい自身を責めてしまいがちです。
紙になんとなく書いたちょっとした気持ちに、自分の本音(=許容できない部分)が隠れています。
空いてる時間に定期的に行うことにより、少しずつ本来の気持ちが見えてきます。
まずは、毎日10分でも、「なんで今日は辛かったのか、ちょっと楽しかったのか」といった自分の心と向き合う時間を持つことが大切です。
自分自身をケアすることに繋がり、心身共に癒されていくことを実感できるはずです。
まずは素直に感じた気持ちを無視せず、素直に吐き出し、受け止めるところから始めてみましょう。
「仕事が辛い」への心理的な対処法
まずは客観的に現状を受け入れよう
仕事が辛いと感じている時、泥沼にハマったようにどんどん辛くなってしまう最大の要因は、自分自身が辛い仕事や嫌なことを考えすぎてしまうことです。
「あの人に会いたくない」
「また失敗したらどうしよう」
このような感情は、社会人経験者なら誰しも感じたことがあるのではないでしょうか。
ここで、弱音を吐くこと=ダメなことという勝手なマイルールをつくってしまうと、誰にも相談できず、ひどい人は健康まで害し、不眠や吐き気に変わることもあります。
一度嫌だと思ったら、そのことについて考えすぎて、このままでは自分が壊れてしまう…
こういうとき、まずは真っ先に自分の感情や考えを客観視することが重要。
つまり、「自分は辛いことばかり考えてしまっている」という状況を受け入れましょう。
すると、自分を苦しめているのは自分だと気づき気持ちが軽くなっていきます。
人は、無意識に興味のある事柄(例え嫌なことでも)に対して、必要以上にフォーカス(執着)しています。
だからこそ、「辛いことに執着しすぎている」という状況を受け入れた上で、解決策を考えていくのがとても有効です。
解決策を考えて実践しよう
悩みや本音を紙に書き出して、原因がわかっていれば、解決策を考えることができるはずです。
重要なのは、解決策を実行してみること。
上司が苦手で仕方ないのであれば、異動や転職を考えても良いですし、有無を言わせないくらい実績を上げるといったことが考えられますよね。
失敗が怖いならば、失敗した場合の対策も一緒に考えておくなど、安心して失敗できる準備をしてみましょう。
それらを実践するために、本を読んで自学する、自分の改善を信頼できる上司や仕事のできる友人に聞いたりするのも良いですね。
また、やりがいを感じなかったり、仕事内容にどうしても興味が持てないなどは、やりがいを見つけるために工夫したり、勇気を出して環境を変えてみる必要があるかもしれません。
しかし、いずれにせよ、解決策を考えられている時点で、あなたは前向きになれているはずですので、心理的にはだいぶ落ち着いています。
あとは自分を変えるために一歩踏み出すだけです。
考えても解決策がわからない場合は?
解決策がわからない場合は、何が原因かわかっていないのか、振り返りができていない、あるいは、振り返る勇気を持てていない状態だと思われます。
胸の奥にしまいこんだ、見えないふりをしている本音を知るのは、意外と怖いことですよね。
心に落ち着きがなければ、そのような前向きな行動はできないものです。
まずは無理に自分だけで振り返らず、以下の2つ方法をとって、心理的に余裕を持てるようにしてください。
一時的に距離を置く
1つ目は、辛い原因となるもの、場所から一時的に距離を置くことです。
「逃げている」とは捉えずに、心の休息期間だと思いましょう。
ポイントとしては、期限をしっかり設けることです。
「何月何日まではちょっと休憩する期間」とすることで、切り替えられるように工夫しましょう。
期限を設けないと、ずっと離れたままでいつまでも解決しない「放置」になってしまいます。
信頼できる人に相談する
2つ目は、信頼できる人に相談することです。
意外に人に頼ることが苦手な人はとても多く、多くの人は自分一人で全てを抱え込みがちです。
その背景には、
・弱い人間だとと思われたくない
・こんなことで悩んでいるのは馬鹿げてるのかも
など、人に気を遣いすぎていたり、人にどう思われるかを過度に気にする傾向があります。
しかし、強く見える人ほど周りからの強力なサポートがあったり、自分の弱さを素直に受け入れて日々努力しています。
人に話すことで、気持ちも落ち着きますし、客観的になれるもの。
たまには周りの人の力を借りましょう。
自分の人生における仕事の意味を考えよう
ここ数年、女性起業家ブームやノマドワーカーなど、新しい働き方が増えている中、まだまだ「お給料は我慢料」「仕事は辛くてあたり前」「残業は美徳」など仕事に対して対極なイメージを持つ企業や人材が多く見受けられるのも現実です。
数年前までは、今までの価値観が社会通念であり、日本を成長させてくれたのも事実ではありますが、これからの時代は変容していかなくてはいけません。
もちろん人それぞれ価値観があり、どの価値観を取り入れるのかは個人の自由です。
ただし、社内で2極の価値観が存在する場合、自身を通すのは並大抵のことではありません。
では、改めて自分にとっての仕事のあり方を見直す方法は何でしょうか?
それは
・どのような環境や人と働きたいのか?
この2点をを明確にすることです。
仕事以外にもやるべきことが山積みの日々だから、落ち着いたら考えようと思っていても、案外そのときはこないもの。
どんなに忙しくても、ほんの10分で良いので、自分の気持ちと対話する時間を意図的に作る必要があります。
毎日が無理なら曜日を決める、2日に1回にする、など工夫が必要です。
先延ばしにすればするほど、自分らしい幸せはなかなか巡ってはきません。
例えば、毎月第4水曜日は『自分と対話デー』にするなど、自分なりにカスタマイズして、続けやすいサイクルをつくることが何より大切です。
最後に
ほとんどの方は、1日のうち仕事に費やしている時間は多いことでしょう。
1日の大半を占める時間が辛く苦しいものである場合、毎日ストレスと共存していることになります。
それが日常化すると無意識のうちに麻痺を覚え、本来目指せるはずの輝かしい未来を体験しないいまま、人生が終わっていくことになります。
生き方や価値観が多様化しているなか、今一度自分の仕事の有りかたを見つめ直すということはしいては自分の人生を見つめ直すことに繋がると言えます。