自己効力感の高め方とそのメリット

自己効力感の高め方とそのメリット 前向きな人生にする方法
自分に自信をつけたい人、問題や課題に直面しても最後まで頑張る力を身に付けたい人、ストレスに強くなりたい人向けに、自己効力感を高める方法と、そのメリットを紹介します。自己効力感を高めることは、あらゆる面でプラスに作用します。また、小さな成功体験を積み重ね、訓練をすることで、自信は必ず身に付くことができます。

あなたは自分に自信がありますか?

頼まれごとをされた時など、自分にできるか漠然と不安になることはありませんか?
もし、自分に自信がなくても、考え方を変えることによって、自信は絶対に持てるようになります。

この記事では、自分に自信をつける方法をご紹介しているので、どうしたら自分に自信が持てるか悩んでいる人は参考にしてみてください。

自己効力感とは

自己効力感とは

自己効力感、あるいはセルフエフィカシーという言葉は、聞いたことある人も多いかと思います。しかし、その意味を知っている人は、意外にも少ないようです。

自己効力感、あるいはセルフエフィカシーとは、ある状況や課題の下、適切な行動をし、遂行できる能力が自分にあると考える自信を指します。つまり、その課題や物事を解決できる自信や期待を指します。

自己効力感が高いということは、課題や物事を解決できる自信があり、自己効力感が低いということは、課題や物事を解決できる自信がないことになります。

次に、混同しやすい自己効力感と自己肯定感の違いをご説明します。

【自己効力感】

自分の能力や問題解決などに対し、達成できるだろうと考える期待や自信。

【自己肯定感】

自分の存在価値について、ありのままの自分を受け入れる気持ち。

この2つは、似ているようですが、意味が少し異なります。

問題や課題に直面した時、自己効力感が高い人は、「自分は問題を解決できる」という期待のもと、解決に向けて行動することを示します。

一方、自己肯定感が高い人は、問題をできてもできなくても、その自分を受け入れ、認めることになります。

どちらも自信を持つために必要とされることですが、問題を解決する能力に長けている人は、自己効力感が高い人が多いです。それは、問題が直ぐに解決しなくても諦めず、解決するまでやり遂げることが自己効力感が高い人の特徴の一つであるからです。

以下URLに、自己効力感のテスト項目がありますので、ご覧ください。

Japanese Adaptation of the General Self Efficacy Scale

以上のテスト項目を参考にし、自己効力感が高いか低いか判断することができます。

今回は、自己効力感の高め方とそのメリットについて、ご紹介します。

自己効力感についての詳しい説明はこちらをご覧ください!

自己効力感が高いことのメリット

自己効力感が高いことのメリット

自己効力感を高めることが、なぜ良いのでしょうか?

自己効力感が低いと、成功するイメージを持てず、否定的な考えを持ちます。 そのネガティブな自己暗示の結果、新しい物事に挑戦しづらい、失敗したことを引きずってしまうなどの傾向にあります。

「また失敗した」「どうせまた失敗する」といった考えにとらわれると、 やる気も失せてしまいますよね。

自己効力感が高いと、新しい物事に取りかかりやすく、課題解決に向かって積極的になります。 そのため、結果を残しやすく、自信がつき、自然体で人とのコミュニケーションを取ることができたり、何事も諦めずに取り組むことができるといった傾向にあります。

また、自己効力感が高いことのメリットとして、自己主張ができることが挙げられます。

自分には(問題を解決できる)能力があると信じているので、自分の意見をものおじせず言うことができます。また、主張を曲げられても、すぐに諦めず、考え直す傾向にあります。

また、仕事やスポーツにおいても、パフォーマンスが高くなると言われています。

さらに、ある研究では、自己効力感を高めることで、喫煙や肥満をコントロールすることができると報告されているのです。

いかがでしょうか。自己効力感が高い人の方が好感が持てる気がしませんか?
それでは、自己効力感を高める3つの方法をご紹介します。

自己効力感を高める方法

自己効力感を高める方法

①成功体験を積み重ねる

ダイエットに成功する、テストで満点を取るなど、
目標を掲げて達成できたことは、自分の中でとても大きな糧となります。

この成功体験を多く積むことが自己効力感をグンと高めます。

この時、目標は小さなことから始めて大きな目標にしていくと良いでしょう。

成功体験の積み重ねが重要なので、最初から大きな目標を掲げるとハードルが高くなってしまいます。

また、すぐに達成できなくても、「なぜできないのか」「どうしたらできるのか」考え、できるまで諦めないで取り組みましょう。

たとえ小さな目標でも、達成すると興奮を覚えるだけでなく、それが自信へとつながります。

どんなに小さなことでも成功は成功です。できたら、自分を褒めてあげましょう。

褒められると、嬉しくなったり気分が良くなったりします。これは、脳内物質が分泌されることで、心を落ち着かせ、やる気を出させるのです。

しかも、この脳内物質は、人から褒められるだけでなく、自分を褒めることでも同じことが起きます。よって、自分で自分を褒め、自分をコントロールすることで、さらに自信を高めたり保つことができます。

②周りの人の成功体験を自分に置き換える

あなたの身近にいる友人や家族などの成功体験を聞いて、自分に置き換えて考えます。

実際の体験者があなたではなくても、どうしてできたのか、達成するために何をしたか聞き、観察します。すると、「自分にもできるかも知れない」とイメージがしやすくなります。

まず、人の成功体験を自分に置き換えることで、「自分にもできそうだ」と思えることが大切です。

さらに「自分にもできそうだからやってみよう」と思えればこっちのものです。

実際に自分も行動してみると、最初はイメージ通りにならないかもしれません。しかし、周りの人がどのように達成したのかやり方さえわかれば、「自分もできるまで続けてみよう」とモチベーションが上がるはずです。

成功した人の「どうしたらできるのか」を研究し、実践しているうちに、自然と自分で「どうしたらできるのか」を考えられるようになります。

そして、もう自分だけで「どうしたらできるのか」を考えられえるようになったな、と自信がついてくることが、自己効力感を高めることにつながりますよ。

③他人から受けるポジティブな言葉

言葉の力は偉大です。友人、家族、彼氏や彼女、尊敬する人から褒めてもらったり励ましてもらったことはないでしょうか?その時、「自分はできる」と思っている状態が作り出されます。いわば、自己効力感が高い状態を作っているのです。

人は、「駄目だ」「できない」と何度も言われると、自分でもそう思ってしまうのだそうです。特にそういった思考がパターン化してしまうと、その考えにとらわれて上手く行動できなくなるといいます。

自分の信頼している先生や上司からの「君ならできる」といった、自分に自信を持たせてくれるポジティブな言葉は、心にグッときますよね。

たとえ困難な状態が続いても、他人から言われた印象に残っているポジティブな言葉を思い浮かべ、言葉に出してみることで、自己効力感を高めることにつながりますよ。

自己効力感を高める時の注意点

自己効力感を高める時の注意点

次に、自己効力感を高める時の注意点を3つご紹介します。

自分の力に応じた目標を設定する

前述した通り、自己効力感を高める方法として成功体験を積み重ねることをお伝えしました。

例えば、シュークリームを作ったことがない人が、いきなり高級デパートにあるようなシュークリームを作れるかというと、それは難しいでしょう。

そのシュークリームを作るために、生地やクリームの作り方を覚え、さらに焼き方についても何度も経験する必要があります。

ですが、小さな目標であれば、行動もしやすく、間違うポイントに気付きやすいです。

最初は「これくらいならできそう」という感覚で目標を立て、成功体験を慣らしていきましょう。

いきなり大きな壁に挑戦するのは、自ら諦めやすい自分をつくってしまうようなものです。

ぜひ、自分に合った目標設定をして、小さな達成を積み重ねることで、自信をつけてくださいね。

周りの人を気にしない

自己効力感が低い人は、周りの人の考えを気にしすぎる傾向にあります。

自分の人生は自分で切り開くものです。親や、同僚の意見に合わせ、その人のために生きているのではありません。

やっていることや考えていることが間違っているのではないかと思いながら、相手に同調して過ごしていくと、当然ながら自分の意見を持ちづらくなります。

まずは、「人は人、私は私」という気持ちでいましょう。それが「自分が考えたこと」に自信を持つ第一歩になりますよ。

リラックスした状態を作る

気持ちが落ち着いていないと、行動が活発でなくなります。また、行動していても十分に集中できず、力を発揮しにくいです。

疲れていて失敗体験が増えるより、心身ともに調子が良いことで少しでも成功体験が増える方が大切です。

体の調子が悪い時は無理をしない、疲れている時は、お風呂につかったり、携帯を見るのをやめて音楽を聴くなど、自分が安定できる状態を作りましょう。

最後に

最後に

もともと自信がなくても、自信は後から身につけることができるのです。

最初は、小さな課題や目標からこなしてみてください。
自己効力感を高めるには、小さな成功体験を積み重ねることが大切なのです。

そして、他人と比較せず、自分の力に応じた目標を設定することが重要です。

また、達成できた自分をたくさん褒めましょう。

自分に自信がないと思っていても、他人からすると「すごい」と感じることもあります。
気分が落ち込んでしまっている時など、友人や家族と会ったり、励ましてもらった時のポジティブな言葉を思い出してみてくださいね。自信がつくきっかけは、ささいなところに溢れていますよ。

自己効力感を高めることで、自信がつき、仕事や人間関係など、さまざまな場面でストレスに強くなり、新しい課題などに取り組みやすくなります。

どうか、この記事を読んでくださった方の参考になれば幸いです。