実は、「人付き合いが苦手」な方は最初からいません。
人付き合いが苦手と思ってしまう方は、過去に何らかの嫌な経験をしています。
その嫌な経験から、苦手意識を持ってしまう、または人付き合いを避けるようになってしまうのです。
誰とも人間関係を構築せずに生きていくのは不可能で、実は人付き合いが苦手な方も「誰かと関わりたい」「苦手意識を克服したい」という気持ちを持っています。
「人付き合いが苦手」を克服するには、自分から関わろうとする気持ちが大切。
今回は「人付き合いが苦手」の理由と、克服する方法について紹介していきます。
人付き合いに苦手意識がある人とは
①過去に人付き合いで嫌な思いをした人
人付き合いに苦手意識がある人は、過去に何か嫌な思いをしている場合があります。
例えば、
・本音を他人に打ち明けたら、次の日から避けられるようになった
などです。
このような経験から精神的なトラウマを持ってしまい、他人を避けてしまいます。
そして、そこから自己肯定感が低くなり、他人の視線を気にしがちになってしまうのです。
②人から詮索されるのが嫌な人
人からプライベートを詮索されて嫌な思いをしたことによって壁を作ってしまいます。
プライベートに興味を持たれること自体は悪いことではありません。これは、相手が自分に興味を持っている証拠です。
しかし、中にはプライベートをやたら詮索し、相手の弱点を見つけ、優越感に浸る人もいます。
人付き合いが苦手だと感じている人は、自分のプライベートを必要以上に詮索された経験があり、その経験によって人との付き合いを避けるようになるのです。
③相手の反応を過剰に気にする人
とても敏感で、心の優しい人に多いのが、「相手の反応を気にしすぎて疲れてしまう」ということ。
その場の空気に敏感だったり、相手の表情や態度から気持ちを汲み取れるため、本来コミュニケーションは円滑にできます。
相手に興味を持ったり、相手の様子や反応を見ながら気遣いができるのは、とても素晴らしいこと。
しかし、相手の反応を過剰に気にしすぎてしまうと、コミュニケーションをとる度に気を張ったり、相手に合わせすぎたりと、気疲れしてしまいますよね。
それがストレスになり、人付き合いに対して苦手意識を持ってしまいます。
また、人に好かれたいという意識が強すぎるあまりに相手の反応を気にしてしまう方もいます。
人付き合いに苦手意識を感じる理由
①傷つくことが怖い
などの経験から、人付き合いに対してネガティブになり、付き合いを避けるようになってしまいます。
そのように人を傷つけるような人はごく一部であり、全員ではない、ということを頭に入れておきましょう。
②自己主張が強すぎる
自分の心に余裕がないというのは、主語が常に「私が、私が」といったものばかりで、相手のことは何も考えていない状態のこと。
いわゆる自己中心的な人です。
一見、人当りがよさそうな人でも、よく話してみると、自分の自慢話や体験談ばかりで、相手のことには何も興味がないというケースは少なくありません。
自己主張が強すぎる人は、相手に「自分を尊敬して欲しい」という欲求が強い傾向にあるのです。
③自分の意見が言えない
自分の意見が言えないのは、相手からの反応を過剰に気にしているから。
そのため、自分がこう言ったら相手がこう言い返すのではないかと、深く考えてしまいます。
このような人は「相手に気に入られたい、好かれたい」という気持ちが強いあまり、自分の感情や気持ちを出さないようにしてしまうのです。
また、自分の意見を言うことで、それを否定されることに対する恐怖心を抱えています。
「人付き合いが苦手」を克服する方法
①相手に興味を持つ
簡単なことですが、実は、相手に興味を持つことで仲良くなることができます。
ただし、相手の入って欲しくない領域には入らないようにしましょう。
距離感を保つことは、とても大事なこと。
ズケズケと相手の領域にお構いなしに入ってしまいますと、相手は警戒して壁を作ってしまいます。
相手と仲良くなれれば深く入っても良いですが、それでも話したくない部分もあるかもしれないので、「話したくない」という合図を感じたら、深入りしないように気をつけましょう。
②人のいいところを見つける
人のいいところを見つけるには、まずは自分の心を満たす必要があります。
自分が精神的に追い詰められている状況では、他人のいいところに目を向けることは難しいもの。
まずは、自分の心をしっかり満たしてあげて余裕を作ってから、相手のいいところを見つけるようにしましょう。
③会話は褒めることから始める
相手を褒めることによって相手はとてもいい気分になります。ただし、無理に相手を褒める必要はありません。
など、本当に褒めたいと思うところを褒めてみてください。
無理に相手を褒めてしまいますと、相手も無理しているな、と気づいてしまいますので気をつけましょう。
褒める際には、優しい、誠実、真面目など、相手の精神的ないいところを探してみるのもいいかもしれませんね。
④前向きな捉え方をする
どんなことが起こっても前向きに捉えるコツは、「大丈夫。大丈夫。」「これで良かった。」と実際に声に出してみること。
例えば、「今日の仕事は上手くいかなかった。でも、上手くいかなかった部分がわかったから、これで良かった。」と声に出してみると、事実はマイナスでも、自分の中ではプラスに変わっていきますよ。
実際に前向きな発言をすることで、自然と気持ちが前向きに変わっていくのです。
⑤自分がどう思われているかばかり気にしない
自分がどう思われているかを気にしているのは、自分に自信がない証拠です。
自分のことをどう評価するかは、相手が決めること。
相手の評価=自分の評価と思ってしまうと、ますます自信を失くしてしまいます。
他人からの評価は、自分の一部でしかありません。
本当に自分のことをわかってくれてる人は必ずいます。
ですので、他人の評価ばかりに目を向けず、それが全てはないと考えるようにしましょう。
⑥自分の価値を「人付き合い」という枠だけで決めない
自分の価値は、「人付き合い」という枠だけでは決まりません。
人付き合いが苦手だからといって、自分に価値がないということは全くないのです。
また、自分なりの得意分野を持つことで、そこから自分の価値が変わってきます。
何か得意なこと、人よりも熱中できることを見つけてみましょう。
料理や運動、資格など、手軽に始められるものから手をつけてみるのもいいですね。
得意分野が見つかれば自分の価値が変わり、さらには人付き合いにも変化をもたらしてくれるでしょう。
⑦何事もプラスに考える
悪い結果でも、良かった部分やできた部分に目を向けてみましょう。
そうすれば、たとえ結果が悪いものであっても、良かった部分やできた部分に目を向けていけば、自信を持てるようになります。
ただし、改善点はきちんと改善していかないと、同じ結果になってしまう可能性があります。
ですので、良かった部分に目を向けつつ、改善すべき点はしっかりと改善するように心がけましょう。
何事も前向きに捉えることで自然と気持ちも前向きになり、自分にとってプラスになることに出会えますよ。
⑧八方美人はやめる
全ての人に好かれるのはとても難しいこと。
ですので、全員と仲良くしようとするのではなく、一緒にいて楽しいと思える人との付き合いを大事にしましょう。
誰からも好かれようと無理をすると、疲れてしまいますよね。
みんなに好かれる必要は全くありません。誰しも、苦手な人と得意な人がいます。
なので、ありのままのあなたで一緒に過ごせる人との付き合いを大切にしましょう。
⑨聞き上手になる
自分の意見ばかり言う人ともう一度話したいとは思いませんよね。
なので、まずは相手の話をしっかり聞いて適度に応答することを心がけましょう。
聞き上手になることで相手のことを理解できるようになり、付き合い方がだんだんとわかってきます。
ただし、相づちばかりになってしまうと一方的な会話になってしまうので、ところどころ聞き返していきましょう。
注意したい点は、自分の思ったことを全く言わないのは会話として成り立たないということ。
ですので、程々に自分の思ったことを言うのが良いでしょう。
最後に
人付き合いは、最初から苦手だと感じてしまうのではなく、何らかの経験によって苦手意識が生まれ、次第に人との付き合いを避けるようになります。
人付き合いが苦手になるきっかけは様々ですが、自分の努力や気持ちの持ち方次第で、人付き合いへの苦手意識が薄れていくのです。
生きていく上で、人との関わりなくしては生きてはいけません。
まずは、話しやすい人を見つけてその人から少しずつ慣れていきましょう。
無理をせずに人と関わることで、自分の中で変化を感じられます。
「自然体でいる自分が本来の自分。自然体でいられない人と無理せずに関わることはない。」
そう思うことができれば、人付き合いへの苦手意識も少なくなるでしょう。
ぜひ今回ご紹介した「人付き合いへの苦手意識を克服するコツ」を参考にしてみてくださいね。