自己肯定感が低い人が負のループから抜け出す方法

①仕事が辛いと感じる原因を考える 前向きな人生にする方法
「自分はなんだかイマイチだなぁ」と感じているあなたへ。それは自己肯定感が低い状態かもしれません。今回は自己肯定感が低いとはどういうことなのか、そして自己肯定感が低い状態がもたらす負のループの解説と、その負のループから抜け出す方法を紹介します。
「なんで自分はダメなんだろう。他の皆はあんなに活躍しているのに」
「面白そうなアイデアが浮かんだけど、どうせ実現しないだろうから諦めよう」
「また今日も失敗してしまった。多分、明日も失敗するんだろうな…」

こんなふうに、自分自身の評価を低く見たり、自分の考えや行動を肯定的に捉えられないといった、自己肯定感が低い状態が続いていませんか?

また、低い自己肯定感からさらにそれを低くするような思考や言動が生み出されて、負のループに陥ってしまってはいませんか?

今回は、自己肯定感が低い人の特徴を解説し、その状態から起きる負のループから抜け出す方法を紹介します。

自己肯定感が低い人の特徴

自己肯定感が低い人の特徴

自己肯定感が低い人には、どのような特徴・原因があるのでしょうか。

一つ一つ見ていきましょう。

①過去の失敗を引きずっている

子どもの頃や学生の頃に、学業や恋愛などで失敗をして、それが自己肯定感の低下につながっている状態です。

恋愛で望まない結果になったときに、「自分に魅力がなかったからだ」と自分を必要以上に責めてしまうことがあった場合、それが大人になっても自己肯定感の低下として、恋愛の場面だけでなく仕事などの場面でも影響を及ぼします。

また、その失敗による痛手があまりにも大きかったために「同じ失敗をもうししたくない」という思いから、それ以降の学業や恋愛に慎重になることもあります。

万全を期すために慎重になるのは良いことですが、慎重になりすぎて何もできずに、目の前にあるスキルアップや恋愛のチャンスを逃してしまいます。

すると、今度は「できなかった」という結果がさらに新たな失敗として生まれ、自己肯定感をさらに低くしてしまいます。

②褒められたり認められることが少なかった

褒められたり認められることが少なかった

仕事や家庭などで、人から褒められたり認められることが少ないと感じている人も、自己肯定感が低い傾向にあります。

子どもの頃に、学校の成績や得意なことで親から褒められることが少なかった場合、「自分は価値がある人間なんだ!」と思える機会も少なく、自己肯定感が高まるイメージが形成されないどころか、「自分は親に褒められるほどのものを持っていないんだ」と、自分の中に不足を感じて、自己肯定感の低下に陥ってしまいます。

また、大人になっても、仕事でも自分の業績やそこに至るまでの努力を上司や同僚に褒められたり認められなかった場合、「自分は会社にとって必要とされてないのかな」と、自分の貢献度が感じられず、自分の価値を下げる思考をするようになり、自己肯定感の低下をまねいてしまいます。

③成功体験が少ない

  
成功体験が少ない

成功体験が少ない場合、「自分はできる人間なんだ!」と自己肯定感を高める機会が少なくなるのと同時に、「自分はできない人間なんだ」と思い込むようになり、自分で自分の価値を下げてしまいます。

普段から、小さな成功であっても、それを多く体験していれば「成功する自分」「できる自分」というセルフイメージが形成されます。

しかし、このような成功体験が少ない場合、何かをしようと思いついても成功するイメージが持てず、「どうせできない」と決めつけたり、踏みとどまってしまい結局何もできず、「できない自分」というセルフイメージと低い自己肯定感をもたらします。 

④自分で決めることができない・決めたことが言えない

自分で決めることができない・決めたことが言えない

自分で物事を決めることができなかったり、決めたことや意見を伝えることができない人も、自己肯定感の低下に陥りやすいです。

子どもの頃に、親が進路やその日に着る衣装、レストランのメニューなどをいつも決めてくれていて、それら従っていることがほとんどだったために、自分で決めることができなかったり時間がかかってしまう場合、

「なかなか決められない優柔不断な自分」
「他人に決めてもらわないと動けない自分」

として自分を低く見てしまうようになります。

また、たとえ自分が決めてそれを伝えたとしても、親や周囲に反対されることが続けば、自分で決めることが怖くなってそれを放棄するようになり、決定を相手に委ねるようになります。

これは大人になっても影響し、会議などでも相手の目や反応が気になり、自分の意見が言えずに終わってしまい、

「何も言えなかった」
「周りの意見に流されてしまった」

と、もやもやとした不完全燃焼のような状態から、そんな自分に対する自己肯定感の低下につながります。

⑤優れている人と比較して、強い劣等感を持っている

優れている人と比較して、強い劣等感を持っている

職場やSNSなどの場で、自分より優れた業績や評価を得られている人を見て、 「あの人のようになりたい!」と前向きな目標としてとらえるのではなく、「あの人に比べて自分なんか全然だめだ」と、劣等感から相対的に自分を低く見てしまうと、自己肯定感も低くなります。

⑥体調による一時的なもの

これまでに説明したものとは関係なく、体調が良くないときも自己肯定感が下がることがあります。

その他にも、朝の目覚めが悪かったときや、天気が悪いときも憂鬱な気分になり、自分を肯定的な目で見る気分にはなりません。

自己肯定感が低い人が陥る負のループ3つ

このように自己肯定感が低い人の特徴について説明しましたが、自己肯定感が低いと次のような負のループに陥ることがあります。

①自分でも何がしたいのか分からなくなる

自分でも何がしたいのかわからなくなる
「本当は社内でもっと違う内容の、自分がより活躍できる仕事がしたいけど、そんなことを言ったら上司にどう評価されるのか怖いから我慢して今の業務を続けていこう…」

このように、自分の「したい」という欲求を表現・達成できず、周囲の状況や意見に流されながら漫然と仕事をする日々が続くと、しだいに社内における自分の存在価値を感じられなくなり、自己肯定感が低下していきます。

自己肯定感が低下した状態ですと、会議の場でとてもいい案が浮かんで提案しようと思っても、「どうせ自分の意見なんて聞いてもらえないよ」と、相手の目や意見が気になってしまいます。

そして、結局言えずに終わり、ここでも自分の「したい」ことが実現できません。

このような状態が続くと、「自分でも何がしたいのか分からない」という、もやもやとした気持ちが生まれ、自己肯定感がさらに低下していきます。

②成功のイメージがないために続かずに達成できない

成功のイメージがないために続かずに達成できない

過去に成功や達成の経験が少なかった場合、何か新しい物事を始めても、その先にある成功・達成のイメージが自分の中に描くことができず、結局途中でどうしていいのか分からなくなって諦めてしまいます。

このような結果が続くと、「どうせできない」というイメージが植えつけられてしまいます。

自信をなくしてしまえば、積極的に物事を始め、継続して達成へと導くことがさらにできなくなってしまいます。

③他人と比べて相対的にどんどん自分自身を低く見るようになる

他人と比べて相対的にどんどん自分自身を低く見るようになる

職場やSNSで、他の人が自分より高い評価を得ていたり成功の報告をしているのを見ると、それと比較して自分のダメなところや足りないところについ目がいってしまう。

すると、自分自身への評価やセルフイメージがさらに下がり、自分を認めることができなくなってしまいます。

この状態で、さらに他の高い評価や成功報告を目の当たりにすると、自己肯定感の低下に追い打ちをかけます。

また、優れている人に対して嫉妬の感情を持つようになると、「そのよう感情を持っている自分はなんてひどいのだろう」という自己嫌悪にもつながります。

自己肯定感が低いことによる負のループを抜け出す方法

では、このような負のループを抜け出すにはどのようにすればよいのでしょうか。

①自分の「したい」に向き合い、少しずつアピールする

自分の「したい」に向き合い、少しずつアピールする

自分が本当に「したい」と思っていることを忘れたり見失ったりしないように、意識しておきましょう。

例えば、会社のデスクの上に自分がしたいこと・したい業務に関連する本を並べておいていたり、デスクトップの壁紙をそれに関連する画像にしておくのも、一つの方法。

こうすれば、常に自分の目に入るので忘れにくくなりますし、上司や同僚の目に入れば、ちょっとしたアピールになります。

自分から強くアピールするのが難しい場合でも、この方法ならさりげなく伝えることができるでしょう。

そこから話しかけてもらえたり、話題が広がることで、今後の業務がより「したい」と思っている方向につながれば、社内での自分の存在価値を見出せる機会が多くなり、自己肯定感の向上につながります。

②今すぐできない大成功ではなく、自分が今できる小さな成功を探して達成する

今すぐできない大成功ではなく、自分が今できる小さな成功を探して達成する

成功体験が少なくて物事を達成できず、自己肯定感が低くなっている場合は、大きな達成を目指す前に、まずはそこに至るまでの小さな達成を設定して、それらを一つ一つ達成しながら進んでいくことを目指しましょう。

達成可能かどうか不確定な大きな成功よりも、まずは今できる小さな成功はなにかを探し、それをクリアしながらより大きな成功へ一歩一歩進んでいくことで、成功体験と達成感が短いスパンで積み重なり、自己肯定感を良い水準に保つことができます。

③他人と比べたくなる場所から距離を置く

他人と比べたくなる場所から距離を置く

自己肯定感が低い状態で、他の人が活躍していたり高い評価を得られている状態を目の当たりにすると、「やっぱりあの人たちに比べて自分はダメだ…」と、さらに低下に拍車をかけてしまうので、そのような情報が入る場所からは距離を置きましょう。

特に、SNSといった他人の成功報告がどんどんと流れてくる場所に、自己肯定感が低い状態で足を踏み入れると、その流れに巻き込まれてより低い状態に流されていきます。

「あ、これ以上見るのは良くない!」と感じたら、スパッと画面を閉じましょう。

④無理にポジティブにならなくていい

無理にポジティブにならなくていい

自己肯定感は、いつも高い状態を維持できるものではありません。

仕事で上手くいかなかったとき以外にも、体調や天気などの状況によって低くなることもあります。

自分だけではなく、誰にでも低くなるときがあるものなのです。

体調が原因になっているときは、無理をして自己肯定感を上げようとせずに、「今は休むときだな」と今の状態を受け入れる選択も視野に入れましょう。

その方が気分的にも楽になります。

大事なのは、自己肯定感が低い状態にあることに気づき、無理にポジティブな状態に持っていこうとせず、負のループに陥らないことです。
 
マイナスの状態から一気にプラスの状態に上げようとするのではなく、まずはマイナスからさらにマイナスにならないように、ゼロに近い状態に持っていくことを意識しましょう。

そして自分の思考や言動からマイナスの部分が減っていくのが感じられれば、負のループを回避できたサインなので、そのように成功できた自分を褒めてあげましょう。

この成功体験と褒めることの積み重ねで、自己肯定感は自然とマイナスからゼロ、ゼロからプラスの状態へと向かうようになります。

最後に

最後に

自己肯定感が低くなることには理由があり、そしてどんな人でも低くなるときがあります。

そのときは、無理に一気に自己肯定感を高めようとせず、負のループに入っていかないようにすることが大事です。

今回はその負のループに入らないための方法を紹介しました。

負のループに陥らなければ自己肯定感のさらなる低下を防ぎ、しだいに低い状態から回復していきます。

自己肯定感が低くなっても焦らずに、今できることを一つ一つ取り組みながら、自己肯定感を良い状態に持っていき維持していきましょう!