そう思ったとき、「物を捨てる」技術として、代表される断捨離は、とても有効な手段です。
自分にとって不要なもの、執着しているものから離れ、ぜひ爽快感とともに人生の再スタートを切りましょう!
断捨離とは
片付けの手法として広く認知されている断捨離。
これは、クラター・コンサルタントとして活躍するやましたひでこ氏が、自身の著作で提唱されている片付けのための新しい考え方です。
元はヨガにおける『断行』、『捨行』、『離行』という、入ってくるものを断ち、不要なものを捨て、執着から離れることで身軽になり、より良い人生を送ろうという思想が根底にあります。
日本では昔から『もったいない』という価値観が強く根付いていますが、この価値観は片付けを行う上では障害となってしまうことが多いです。
モノが増える、あるいは片付かない原因は、もったいないと感じることで、「捨てられない」「断れない」と思い込んでしまう点にあります。
断捨離を行い、『得ない』という選択肢を念頭に置くことで、より効率的な取捨選択ができるようになります。
断捨離が人生をリセットできる理由
断捨離のコンセプトとは、不要なモノを明確に選別する点にあります。
人生に満足できない、本気になれるモノがないといった悩みを持つ人の多くは、大なり小なり多くの物事を抱えている場合がほとんどです。
実際、改めて抱えているモノを見てみると、「本当に自分に必要なのか」を見直すべきモノがたくさんありますよ。
①本当に大切なモノ(願望)に気付ける
本当にやりたいことが分からないと感じる原因は、やるべきことの多さに埋もれて、既に持っている願望に気付けていない場合が非常に多いです。
『灯台もと暗し』とは良く言ったもので、願望を元から持っていたとしても、それが当たり前に思えば思うほど、当人にとってその重要度は自覚しにくくなってしまいます。
しかし、断捨離を行い抱えたものをふるいにかけることで、自分の大切なモノや願望に改めて気付くことができるのです。
②執着心が消え、心に余裕ができる
今まで執着していたものから離れることで、自然と自分の中から執着心も離れていきます。
すると、心に余白ができ、余裕のある状態を保ちやすくなるのです。
③『やらない』という選択肢が増える
人は何かしらの行動を起こす時、今ある選択肢から『何をするか』を選んで着手していきます。
仕事にしろプライベートにしろ、基本的に、『やらない』『諦める』といった否定的な選択肢は自然と避けて通ろうとするからです。
この習慣こそが、意識的に断捨離を行う必要がある理由の一つです。
冒頭でも説明した通り、断捨離とは断ち、捨て、離れることです。
『しない物事を選ぶ』という、習慣と逆のコンセプトでタスクを見直せば、おのずと採れる選択肢の幅は広がっていきます。
「やらない」「諦める」という言葉から受ける印象によって、マイナスな意味を連想する人は多いかもしてません。
しかし、まずは「やらない」ではなく「やりたいことをやる」という捉え方を取り入れてみてくださいね。
④集中力が向上する
断捨離を行い物事を取捨選択することで、物事に取り組む集中力を向上させることができるのは大きなメリットです。
沢山の物事に取り組んでいると、その分割くことのできる時間や労力などのリソースが分散され、どうしても効率が悪くなってしまいます。
しかし、仮に1つの物事だけに取り組めるようになれば、分散していたリソースは全て1つのタスクに集中させることができるようになります。
多くの場合、何か1つのことに全力で取り組むことができる人は、その分野におけるプロフェッショナルとなれます。
広く浅くということは必ずしも悪いことではありませんが、一点集中ができることは大きな強味となります。
不要な物事に使う労力を、必要な物事だけに充てられるようになれば、見える景色も何もかも変わるでしょう。
人生をリセットできる断捨離の方法
ここからは、手軽に始めることのできる断捨離の具体的な例をいくつかご紹介します。自分でも始められそうなものがあれば、是非とも実践してみてください。
①趣味の断捨離
趣味の断捨離は、手軽であるのと同時に、効果を実感しやすい要素です。
思い入れのない趣味をやめて、本当に必要だと思える趣味に多くのリソースを割けるようにしましょう。
多趣味であるというのは、色々な方面から経験を得られるという意味では有意義かもしれませんが、その内の1つだけに焦点を絞った場合、どうしても浅くなってしまいます。
時には「器用貧乏」なんて言われることもあるでしょう。
趣味に使う時間、お金、情熱を1つの趣味に注ぎ込むことができれば、その趣味をより深く発展させていくことができます。
特に絵画や楽器といったようなクリエイティブな趣味を持っている人には、この断捨離が効果てきめんです。
数多くの物事を人並みにこなせるよりも、何か1つ突出した特技を持っている方が、自分の武器としての鋭さを増します。
②スケジュールの断捨離
これは要するに時間の見直しです。一日の自分の行動を分析し、無駄に使ってしまっている時間をなくすようにしましょう。
何気なく生活していると、自分が時間を無駄にしていると意識する瞬間というのは中々ありません。
なので、一度『無駄をなくす』とハッキリ意識した上で日々を見直す必要があります。
無駄な時間の例を挙げてみると、テレビを眺めている時間、特に目的もなく携帯を触っている時間、ただ到着を待つだけの通勤時間などがあります。
これらの時間は一概に無駄とは言えませんが、少なくとも現段階で無駄にしていると自覚できるようならば早々に断捨離を行ってしまう方がいいでしょう。
時間の断捨離の方法は2つ。
前者は文字で書いた通り、今の使い方を完全にやめてしまい、空いた時間を全く別の物事に使う方法です。
大切だと判断した物事に、更に時間を充てられるようになるので、迷ったらまずこちらの方法を採るべきでしょう。
対して後者は、今の使い方を改善して、無駄な要素を減らすという方法です。
具体的には、なんとなくテレビを見るのではなく、意識してニュースを見るようにしたり、暇つぶしに携帯を触る時間に、今行っているタスクに必要となる情報を集めたりする方法があります。
③コミュニティの断捨離
人と関わることは、何よりも多くの労力や時間を必要とし、想像以上に負担がかかります。
多くの関わりを持つが故に、一つ一つの関係が希薄になってしまうようなら、思い切ってそのコミュニティ自体を断捨離してしまうことをおすすめします。
仕事、習い事、趣味など、一口にコミュニティと言っても色々なものがありますが、一旦全てを同列に扱った上で、本当に自分に必要なコミュニティを選別してください。
もちろん、人間関係の断捨離は、簡単に切り捨てられるものではありません。
捨てるものを選ぶ際は、より一層慎重になるべきです。
その分、煩わしい人間関係からくる負担の軽減は、精神衛生上大きな影響があります。
不要なコミュニティに思い当たるものがあったならば、一度考えてみる価値はあるでしょう。
最後に
苦境に立たされた時、自分の中に本当に大切だと思えるもの1つでもあれば、困難に立ち向かうことができます。
逆に言えば、本当に大切なものは1つでも十分なのです。
生きていると、『広く浅く』では中途半端なまま失敗してしまうこともあるかもしれません。
しかし多くの選択肢の中を迷いながら進むよりも、ただ一点を見つめて突き進むと、自然と人生が好転したりするのです。
選ぶことと捨てることが表裏一体、つまり捨てるということは選ぶということ。
ぜひ、新しい生き方を選び取り、素敵な人生のスタートを切りましょう!