諦められずに悩んでいると、「人生、諦めが肝心だ」なんて人に言われた経験がある人もいるでしょう。
逆に自分が言った事があるという人もいるかもしれません。
でも、「人生諦めなければ必ず良いことがある」なんて言葉もあり、結局どちらが正しいのか。
この苦悩や葛藤は多くの時間と労力を要します。
ここで、1つ言えることは、諦める勇気が人生を良い方向に導いてくれることもあるということです。
目次
人生を楽しむために必要な「諦める勇気」とは
「諦める勇気」は、自分の気持ちと向き合い、次の一歩を踏み出すために必要なものです。
諦める勇気は2つに分けられます。
2つ目は、手段を諦める勇気
ポイントは、目標と手段で分けることです。
例えば男性のミュージシャン志望のフリーターを考えてみてください。
高校時代からバンド活動をしていて、就職浪人となっても夢を諦めきれず毎日都内の駅でストリートライブをしています。
ここまでやってきたのだから、いつか報われる日が来る。
皆さんは彼にどのような言葉を送るでしょうか?
おそらく人によって全然変わってくるかと思いますが、このような考えはミュージシャンだけでなく、資格勉強や恋愛、就職、ビジネスでも浮き上がってきます。
全てを諦める必要はない
今までやってきたことを度外視して、全てを諦めようとすれば、「もったいない」「悔しい」という感情が生まれますよね。
という心理は誰にでも働くものです。
しかし、何もいきなり全て諦める必要はありません。
現状の「目標」を諦めて、今までの努力は、新たに見つけた目標に活かせるよう工夫することだってできます。
目標は変えずに、今までの「手段」を諦めて、もっと良いやり方はないか模索することだってできます。
「何を諦めるのか」を見極めて、諦める単位を小さくできれば、心の負担も減らしてくれます。
諦めることは、何を諦めるのかを決めることが大切なのです。
目標を諦める
1つ目は目標を諦める勇気です。
目標とは、例えば、
「TOEIC800点以上取る」
「今の職場でリーダーになる」
といったことです。
目標を諦める勇気の最大のポイントは、自分の情熱がどこにあるのかを明確にすることです。
先ほどのミュージシャンの話であれば、歌を歌う事に情熱があるのか、人から賞賛されることに情熱があるのか、人を感動させることに情熱があるのか。
という具合に、何を目的として目標を達成するのかを確かめます。
そして自分は何に対して情熱を持っているのかを明確にしましょう。
【関連】
夢を諦める前に見直したい3つのこと
手段を諦める
2つ目は手段を諦める勇気です。
目標と目的、そして情熱が全てピタッとはまっていた場合、現在行っている手段を諦めます。
現在の目標に対する手段を諦め、別の手段で向かっていきます。
もしくは、現在の手段だけでは難しい、と諦めて対策を追加することもできますね。
「諦める勇気」を持てないときの対処法
現状を変えるために、「目標」と「手段」、どちらかを諦めた方がいいと判断しても、なかなか簡単にきっぱりと諦める勇気は出ないもの。
ここでは、そんなときにおすすめの対処法をご紹介します。
目標を諦める勇気を持つには?
自分の行動に根拠を持つことができると、意思を強く持つことができます。
そこで、目標を諦める勇気を持つには、自分が目標達成したい目的が何かを「自分軸」ではっきりとさせることが大切です。
目標に対して、自分の情熱があるかないかで判断してみてください。
人に言われたから、世間一般的にこうするべきだからという、自分の意思がほとんどない、「他人軸」による目標であれば、見切りをつけた方が人生は格段に楽しくなります。
具体的に自身の情熱をチェックする3つのSTEPはこちらです。
目標への情熱をチェックする3STEP
目的は進む方向、目標はポイント地点、手段は進む道、情熱は進むための燃料です。
目標(ポイント地点)が目的に向かっている、情熱という燃料を注げる状態かどうかをチェックしてみましょう。
STEP2:情熱があれば(なければ)、どういった部分に対して情熱を持っているのか。
STEP3:改めて、情熱と目標の方向性は一貫しているのか。
こちらを考える際はぜひ紙を用意して、考えを書き出しながら進めてみてください。
例えば、この記事を書いている筆者で例えると、
STEP2:「この記事を読んだ誰かの生活が少しでもプラスの方向に進んだら嬉しい」という情熱がある。
STEP3:目標は「記事を完成させて発信する」なので、目標と情熱の方向性が一貫している。
といったように、目標に対して情熱が注がれており、それが行動の根拠となって、記事の完成にまっすぐ進んでいけます。
この考え方はすべての行動に当てはめることができます。
勇気が出ないのは、自分の考えに自信が持てないためです。
あなたの考えは、きっと間違っていません。
裸の考えに根拠という鎧をまとわせて強くしてあげてください。
根拠を自分で見つけられれば、諦めることができるでしょう。
手段を諦める勇気を持つには?
ただ結果が付いてこない。
新しい策を考えなければダメだ!
と感じていても、人の習慣や、変化への抵抗力は凄まじく、新しいことを始めるのはなかなか苦しいものです。
例えば、ランニングを始めて3日目、窓から外を見ると曇っていて「雨が降りそう、今日は筋トレに置き換えればいいかな」と理由を付けて、楽な方に流れてしまうなど、変化に対して強い意思を持つことは難しいのです。
目標を達成するための情熱はあるのに、なかなか行動できないという場合は、手段が間違っている場合があります。
目標に向かって進んでいくための「手段を諦める勇気」については2段階でお話しします。
なんとなくやっていないか確かめる
あなたは今、全力で目標に向かって取り組めていますか?
今努力していますか?と聞いてYesの返事をする人は多いかもしれません。
しかし、全力でやっていますか?と聞かれると途端に答えにくくなります。
つまり、やり方を諦める前に、正しい努力を積み重ねているかを自分に聞いてみてほしいのです。
全力でやっていますか?と聞かれた時に、「もっとやれることがあるかも。」と思うことがあれば、頭の中で忘れてしまうのではなく現実で実現しましょう。
まだやれることが頭に浮かべば、それはきっとできるでしょう。
ここで、「今の生活リズムを崩してまで頑張りたくない。」と思った人は、もっと効率が良い方法がないか、違う案を考えてみてください。
代替案が見つかったとき、諦める勇気は強く持てるはずです。
最後の一手を決める
きっと正しい努力もしてきている、それでも思うような結果が出ず、「色々やってもダメだから諦めるタイミングが分からないんだよ!」という人も多いでしょう。
手段を変えて色々試してきたからこそ、諦めるタイミングが掴めない人は、「最後の一手」を決めてください。
目標を達成するための、今考えられる最高の策を打ち出しましょう。
これがその目標を追える最後のチャンスです。
例えば、目的が海外で働くことであり、TOEICで800点を取るのが目標で、手段は独学だとします。
合格するための最後の一手を全力で考え全力で実践してみましょう。
具体例としては、
そのために最低でも平日は30分、休日は2時間は自宅のリビングの机で勉強する。
といったように、なるべく具体的に数字を使って行動を計画します。
最後の一手を考え、実行し、それでも上手くいかなかったらその時は勇気を持ってその手段を諦めるのです。
もしかしたら、スクールに通って誰かに教えてもらう、またはコーチングの指導を受けるといった手段が必要なのかもしれません。
目的へのポイント地点は1つではないです。
視野を広げれば進める場所はたくさんあります。
最後に
今回の「諦める勇気」において大切な部分は、自分の情熱を知ることです。
まずは燃料を入れられる自信がないと動けませんよね。一時的な「やる気」や「モチベーション」で走り出してもすぐにガス欠になり、頑張れなくなってしまいます。
情熱がないということは、自分が特に必要としていない事をやっているかもしれないのです。
まずは自分の価値観を知り、そこから諦めるか、諦めないか、何をどのタイミングで諦めるのかが決まります。
諦めるという決断ができるのは意思が強い人だけです。
決してマイナスな行動ではありません。
自分の気持ちには逆らえないと諦めて、一歩踏み出してみてくださいね。