「夢を追う」という生き方に対して持つイメージは、人によってさまざま。
「もっと現実を見た方が良い」
と言うことは人それぞれ。
夢を叶え、お金を得て、それで生活していくことは「夢が叶う」わかりやすい形です。
しかし、実際には多くの人がその壁に直面し、夢を諦め、挫折を経験しています。
そんな挫折を味わったとしても、夢を追うためにぜひ知っておいて欲しいこと、そして役立てて欲しいことを解説します。
目次
夢を追うべきか、諦めるべきか
「このまま夢を追い続けてもいいのか」
「現実を見ろと言われ、諦めるべきなのか悩んでいる」
今現在夢を追い続けている途中である人なら、誰でもこんな風に不安に思うことでしょう。
そして、今夢を追っている人であれば、一度は「この先も夢を追うのか」それとも「夢を諦めるべきか」の2つの選択肢で悩むことがあるかと思います。
むしろ、はじめから一度も迷うことなく、夢に向かって一直線に走り続けられる人の方が少ないはず。
だからといって、ずっと悩んでいては疲れてしまいます。
もしかしたら、そもそも「夢を追う」ことや「夢を諦める」ことを極端に捉えすぎている可能性があります。
では「夢を追う」、「夢を諦める」ことは、どういうことなのでしょうか?
「夢を諦める」=「負け」ではない
「夢を諦めること」=「負け」
そんな風に、「夢を諦めること」に対して、悲観的な印象が世間には蔓延しています。
しかし、夢は諦めても決して負けではありませんし、夢は時間とともに変化もします。
夢は変化するもの
「夢が変わる」というと、移り気が激しい人をイメージしてしまいますが、ここで説明する「夢の変化」は、「夢そのものが変化する」ことです。
夢を追うための行動は、言うなれば可能性の取捨選択。
目標のために捨てた選択肢があり、取った行動からは、さらに可能性が広がることもあります。
夢はその可能性を吸収しながら、本人と共に成長していきます。
そんな中で、何かのきっかけで夢そのものが変化することがあるのです。
筆者は、高校生の頃に組んだバンドで活動をしていた20代前半の頃、ライブ活動やいくつかのオーディションに参加した結果、メジャーのレーベルから声をかけてもらえました。
セミプロという形で、レーベルの傘下に入っていた時期もあります。
しかし、メンバー間での問題でそのバンドは惜しくも解散することとなったのです。
これまでの人生で一番辛かった挫折でした。
ただここで気づきました。
「自分はあくまで”音楽”がしたかったのであり、”バンド”がしたかったわけではない」と。
それからは、バンド時代に培った技術を用いて、ネット上での活動に重点を置き、PCを活用しての作曲活動を始めました。
「バンドで成功する」という夢が、「音楽で成功する」という夢に変化した例です。
このように、夢は経験したことや対面した状況によって、変化が生じることがあるのです。
夢を追う中で、夢の内包する本質が見えることで、目指すべき場所が変わっていくこともあります。
本気であることも確かに必要ではありますが、変化を恐れず、自分にとって本当に大切な物を常に見ようとする姿勢も大切です。
夢を追う人に持って欲しい3つのマインド
1つの夢を諦めずに追いかけ続ける人生は、美しく、尊いと思われています。
それは確かに正しいことかもしれません。
事実、「夢を追う」や「夢を諦めない」といった言葉には、無条件に肯定的な意味合いを感じたり、華やかな印象を持っている人はたくさんいます。
しかし、実際に夢を追う人生を送るのは、ものすごく努力が必要だったり、叶うまでに長い時間を要したり、決して華やかなことだけではありません。
それでも希望を持って夢を追ってみると、理想と現実の違いを実感し、周りからも「現実を見なよ」などと言われてしまう。
仕方なく諦めることを選ぶと、夢を目指したこと自体が失敗であったかのように思ったり、「自分には才能がなかった」と自己を否定してしまう。
また、今までの努力を否定するかのように「夢なんか見るべきではない」「現実を見るべきだ」などと考えるようになる。
こんな悪循環はとても悲しいことです。
夢を追うことが「ずっと変わらない夢を絶対に諦めないこと」だけだと思っているのなら、きっと苦しいことも多いでしょう。
前述した通り、夢は諦めたって負けではないし、変化だってしていくもの。
つまり、夢を追うとは、「一度も変わらない夢を、諦めずに追い続けること」だけを指しているのではないのです。
夢はずっと追いかけてもいいし、諦めてもいい。
夢は変わらなくてもいいし、変わってもいい。
そう理解することで、夢を追うことが恥ずかしくもなんともないことがわかります。
そうではなく、マインドさえ身につけていれば、誰だって本気で夢を追うことができるのです。
それは決して「現実を見ない」ということではありません。
夢を追いたい人に知っておいてほしい3つのマインドをご紹介します。
①本当に叶えたい夢なのか考える
夢を叶えるためには、多くのものを犠牲にする必要があります。
中でも重要なのが時間とお金です。
筆者は、10代の頃から音楽を嗜んでおり、将来的に音楽で収入を得たいと考えていました。
その夢を叶えるために、機材を買って、練習や作曲に時間を費やす日々が始まります。
生活費を節約し、他の趣味に使う時間を切り詰めて音楽にあてていたのです。
当時を振り返ってみても、相当に努力していたと思います。
では、ここで考えてもらいたいのが、「その夢は、そうまでして本当に叶えたいと思えるものなのか」ということです。
・無理を通せるほど自分は本気なのか
この2点に該当するかどうかで、その夢に対して本当に叶えたいと思っているかどうかの正否がわかります。
まずは夢を追うための計画を立て、その計画に沿って生活していけるかどうかを現実の問題を加味して考えてみてください。
イメージの中でも上手くいかないようならば、計画の改善、あるいは夢を諦める必要すらあるでしょう。
夢を本気で叶えたいと思い、叶えたあとのイメージまで持てるか?
自分にとって、その夢はどれだけ重要なのか?
もう一度、考えてみてください。
②夢を追うなら責任を持つ
夢を追うためには、多くのものを犠牲にする必要があること、そしてそれらは取り返しがつかないということは既に説明しました。
加えて心に留めてもらいたいことは、その犠牲の全ての責任は自分にあるということです。
人は自分の失敗に対する精神的な防御として、自分以外の人や物に責任を押しつけようとしてしまう傾向があります。
確かに、仕事や業務の場合だと、全て自分一人で抱え込むよりは、精神衛生上良いこともあります。
しかし、夢に対する責任においては、責任転嫁は自分自身に負けてしまったことを意味します。
失った時間は決して戻ってはきません。
それは、夢を追うと決めた時点で、夢を追う本人が覚悟してなければならないことです。
その責任から逃れようとした時点で、そもそも夢と同じ土俵に立つことすらできていない、と言えます。
運よく夢が叶ったとしても、それは自分が叶えた夢ではありません。
本当に叶えたいと願う夢ならば、そこから生じた責任も夢の一部です。
自分の夢に誇りと責任を持ちましょう。
③夢は自分で叶えるものだと心得る(アクションを起こす)
夢の実現に繋がるチャンスというものは、想像しているよりも多く周りにあふれています。
前述した筆者自身の話のように、ライブ活動やオーディションに積極的に取り組んだ結果、企業から話が舞い込むというパターンもあります。
ここで重要となるのが、自発的に行動を起こすことです。
近年におけるネット社会の普及、SNSや動画サイトははじめとした活動を発信できるツールの増加。
これは、自分の夢を実現に近づけるための大きな武器となります。
少し前までの芸能、芸術の方面で話を進めると、自分の活動や作品を企業に売り込み、実生活に根差した仕事にするためには、オーディションやコンペに出場、出展することが必要不可欠でした。
アマチュアのバンドが音楽レーベルにデモテープを送るというのは、ありふれた話でした。
しかし最近では、一般家庭でも質の良い機材が手に入るようになったことと、不特定多数の人々に自分の作品を見てもらえるようになった結果、企業の目に留まるための手段が非常に広く取れるようになりました。
あるイラストレーターは、SNSで自分の描いた絵を掲載していたところをゲーム会社に見初められ、今は大手のゲーム会社でグラフィッカーとして仕事を行っています。
また、動画サイトで演奏動画をアップしていた人が、レーベルに入ることなく、個人の事業として多くのCD売上を記録している例もあります。
こういった人たちが成功してきた背景には、ある共通点があるのです。
夢を叶える人の共通点
夢を追って、実際に叶えている人たちに共通するのは、とにかく行動すること。
とてもシンプルなことで、この一点に尽きます。
夢が実現しない原因の1つが、目の前にあるチャンスに気づけないこと。
同じ状況にあっても、その時行動しているかどうかで実現するかどうかが左右されます。
目の前にチャンスがあっても、そのとき行動していなければ、チャンスとさえ思えない可能性は高いです。
では、どうすればタイミングと行動が合致するのでしょうか?
答えは簡単。
夢に向かって常に行動を起こしていればいいのです。
まだ時期ではないと判断して、行動するタイミングを待っている間は、夢が現実となることはありません。
しかし、タイミングを待ち構えるのではなく、自分から意識を向けて行動することで、チャンスを得る確率は格段に高まります。
つまり、行動し続けることで、チャンスに巡り会える確率を高めるのです。
「今やれること」を実行し続けることが、一番の近道なのです。
最後に
今回は、筆者の実体験にまつわる話を多くさせて頂きました。
筆者自身、今回の記事の内容を実践したことで、夢を叶えられたからこそ、ある程度の信頼がおける実体験としてお伝えすることにしました。
音楽活動に取り組んでいた私は、昨年とある新作のゲームのBGM担当として、楽曲製作に携わることができました。
きちんと作曲料が発生し、自分の作った楽曲が世に出ることになったのです。
ここに至るまで、自信を失くしたり、諦めそうになったり、本当にいろいろありました。
それでも「今できること」を模索し、継続して行動することで、チャンスを掴むことができたのです。
この記事を読んで下さった皆さんも、それぞれに抱えている夢があると思います。
どうか常に前を見て、夢を叶えるために、「今自分ができること」へと取り組めることを願っています。