真面目な人は損?理不尽な人生を抜け出すための方法

真面目な人は損? 前向きな人生にする方法
今まで仕事も勉強も真面目にやってきたけど、周りを見ていると自分だけ損をしているように感じたり、真面目なのは損なのだろうかと不安になっている人に向け、「真面目が損」だと思う場面や理由と、「損をする真面目」からの脱却の方法をご紹介します。
「そもそも、真面目なのって損なのかな…?」
「よくサボっているくせに、いつも定時で帰っている同僚が許せない!」
「子どもの頃から真面目に生きてきて、周りの人からもそう言われてきたけど、なんだか報われていない気がする。」

真面目な人は真面目がゆえに、そのような悩みを持つことがあります。

では、本当に真面目に生きるのは損なのでしょうか?

真面目な人は損?損するポイントとその理由

真面目な人は損?損するポイントと理由

「真面目な人」というと、学校や職場では周囲からは良い印象を持たれます。

特に子どもの頃は、「○○ちゃんは真面目だねー」と周囲から褒められる、もしくは他の子がそのように褒められているのを見ることが多かったことでしょう。

そのように一般的には高い評価を得ているはずの「真面目な人」ですが、その一方で、真面目な人本人は「損をしている」と感じていることが多くあります。

真面目な人がどういうところで損をしたり、なぜそう感じるのか。

それは次のような場面・理由からです。

①冗談が通じず、堅い印象を与える

融通がきかない

真面目な人は会話も真面目で、冗談や軽いノリに対応できない、もしくは理解できないために会話がかみ合わず、相手から「なんだか堅苦しい人」「話をしてもつまらない人」という印象を与えてしまうことがあります。

真面目な人の立場としては「真摯に対応しているだけなのになんで?」と思うかもしれません。

また、冗談のつもりで言ったことに対しても、深刻にとらえて解釈してしまうこともあります。

「じゃあ次はこの仕事をお願いするね。○○さんなら3日で余裕でしょー、なんてね。」

と、実際は5日くらいかかる仕事をそんな冗談を交えて渡したときに、

「えっ、3日ですか?…わかりました。では今日明日と徹夜して仕上げます。」

と本気にとらえて、本当に徹夜をして3日で仕上げて渡したら、「徹夜したの?5日でよかったのに…」と言われる、などです。

これは極端な例ですが、相手の冗談を理解できず、ストレートに相手の言ったことを受け取ってしまいこのような損をすることがあります。

②融通が利かない

融通がきかない

真面目な人は、ルールや決まりを重んじ、それを外れることをしませんし、好みません。

ですので、「ちょっとくらい良いじゃない」「今回だけは特例でお願い!」という程度の要望でも「ダメです」と突っぱねてしまうこともあるでしょう。

もちろん、法的な理由や、やむを得ない理由でどうしても変えられないときは、それが最善の答えです。

しかし、少々もしくは一時的に変えても問題ないルールや決まりまでも「変えられない」の一点張りですと、それは「融通が利かない」状態ですし、周囲からもそういう人と思われてしまいます。

③仕事をどんどん任されてしまう

仕事をどんどん任されてしまう

真面目な人は、仕事をきっちり的確にこなしますので、仕事を任せる側としては安心感があります。

それはとても良いことですが、それゆえに仕事がついついその人に回され、任せてしまいがちに。

一方で、それほど真面目ではない人にはあまり多くの仕事が任されず、ほどよい量の仕事をほどよくこなして定時に帰ったりします。

こういう状況を見させられると、結果として「なんで自分にだけこんなに仕事がくるんだ!」と、理不尽な思いをしてしまうのです。

④ひとりで背負い込んでしまう

一人で背負いこんでしまう

真面目な人は、任された仕事に対しても、真剣勝負でひとりで完璧にこなそうとする傾向が強いです。

また、真面目な人には、誰かに頼ることが苦手な人も多いです。

順調なときはそれでもいいのですが、難しい問題に直面して困った状況になっても

「安易に人に頼ってはいけない」
「これくらいは自分でなんとかしないと」
「ここで質問をするとイヤな顔をされるかな」

などという考えがはたらき、他の人に質問をしたり手伝いをお願いできないことも。

結果として、問題を自分の中に抱え込んだ状態となり、時間だけが過ぎていくという損な状況になります。

真面目な自分をやめられないのはなぜか

真面目な自分をやめられないのはなぜか

では、このように「損する真面目」をやめられないのはなぜなのでしょうか。

次のような理由が挙げられます。

①「真面目であることが絶対に良い」と教えられてきたから

真面目であることが絶対に良いと教えられてきたから

子どもの頃に、親や周囲の大人から「真面目にしなさい」と言われることや、真面目にすることで親から褒められる(もしくは親の目を引くために真面目にふるまうことが必要だった)ことが多かった場合、無意識のうちに「真面目=絶対的に良いこと」という信念が自分の中にできてしまっています。

そうなると、どんな場面でも真面目であることが自分の中での絶対的ルールとなります。

「真面目=絶対良いこと」というルールにのっとって振る舞うと、仕事や勉強の場面ではいい成果を残す一方で、それ以外のプライベートの場面などでは力を抜いて楽しむことが苦手になってしまいます。

子どもの頃、無意識のうちに作り上げられてきた信念によるものなので、なかなか真面目な自分をやめることができません。

②完璧を求め、失敗したり型を破るのがこわい

完璧を求め、失敗したり肩を破るのが怖い

真面目な人は、仕事や勉強では良い成果をあげることが多いですが、その一方で失敗やミスを嫌う傾向にあります。

特に、子どもの頃に親や周囲から、完璧もしくはそれに近いものを求められたり、それを評価されることで、親や周囲との関係を良い状態に保っていたとすれば、それを裏切る失敗やミスを必要以上に恐れるようになってしまいます。

刷り込まれた「失敗への恐怖」は、大人になった今でも続いているのです。

また、「型を破る」というのも嫌い、こわいと思っています。

型を破る、すなわちこれまでやってきた方法やルール、決まりから外れることで、これまでうまくいっていた状態や関係が崩れ、失敗につながるのではないかという思いがあるのです。

結果として、仕事や勉強はできるのに融通が利かず、新しいことへのチャレンジができないという、真面目なのに損をしている状態になります。

③努力は必ず報われると信じ、楽して得をするのが許せない

「努力は必ず報われる」という言葉があります。

実際に、努力した分、良い成果に結びつくことは多いでしょう。

しかし、それを信じるがあまりに、いつの間にか無駄な努力をしている場合があり、またそれに気づいていないこともあります。

エクセルなどの表計算ソフトで表と計算式を作って一発で計算できる処理を、「それは楽をしている」とわざわざ紙と電卓を使って一つ一つ時間をかけて計算を繰り返しているようなものです。

それは努力ではなく、効率が悪い方法を率先して選んでいるだけで、「努力」と取り違えているのです。   

真面目で損する人生を抜け出す5つの方法

真面目で損をする人生から抜け出す5つの方法

では、このように、真面目がゆえに損をしている状況から脱却する方法はあるのでしょうか?

その方法を5つ、紹介します。

①真面目であることを変えようとせず、生かす

真面目であることを変えようとせず、生かす

「真面目な自分を変えよう!」と考え、実行する必要はありません。

今まで自分のベースとなっていた性格の部分を変えるというのは並大抵のことではありませんし、無理に変えようとして失敗しても落ち込むだけです。

それならば、「真面目」の部分は変えないで、「損をしている真面目」から「得をする真面目」に変えればいいのです。

そもそも、「真面目」は素晴らしい長所。

「損をしないために、不真面目になろう」といった捉え方は、自分を否定するようで苦しくなってしまいます。

まずは、真面目であることを受け入れ、誇りに思い、「長所を生かして得する真面目になろう」と考えることが大切です。

②「努力しなくても報われることもある」ことを認める

「努力しなくても報われることもある」ことを認める

「努力は必ず報われる」という言葉がある一方で、「努力しないでも報われることがある」ということも世の中にはたくさんあるということを認識しておきましょう。

働いていない人が宝くじで高額の当選をしたり、大して勉強もしてこなかった学生がテストのマークシートの問題を全部当てずっぽうで解答して高得点を取ってしまう、ということもあります。

仕事ですと、普段は営業成績がいまいちな社員が、たまたま営業に行った取引先で大きい仕事を契約できた、ということもあるでしょう。

この他にも、社内には要領よくおいしいところだけを持っていって、得をするという人もいます。

このように、現実では、努力せずに大きな結果や成果が得られることも往々にしてあるのです。

「時にはそういうこともある」と肩の力を抜こう

大事なことは、「努力しなくてもうまくいくこともある」ということを認め、「まあ、時にはそういうこともあるさ」と許すくらいの心構えでいること。

「なんであんな奴が得をするんだ!」と怒ってしまうと、さらに努力をしようと無理をしたり、「自分のやり方は間違っていたのかな…」と自己否定に陥ることがあります。

自分は自分、他人は他人です。

自分は自分のスタイルで努力して、成果を得られれば良いのです。

努力をせずに楽をして大きな成果を得た人は、あとになってからボロが出ることも多々あります。

逆に、自分が一生懸命取り組んだものでないことが、功をなすこともあるでしょう。

努力に捉われすぎないことが、他人を「ずるい」と感じなくなる第一歩なのです。

③努力の方向を確かめ、楽な選択肢があればOKを出す

努力の方向を確かめ、楽な選択肢があればokを出す

努力をする際には、その努力が間違った方向に向けられてないか、必要以上に無駄な努力(徒労)をしていないかを、時には状況を客観視して確認しましょう。

もし楽な方法で同じ成果が得られるなら、「楽な方」を選択する視野も持ちましょう。

「同じ成果が得られるなら、楽をしてもいいんだよ」と自分にOKを出してみてください。

「楽な方」を実行し、楽をして良い成果を残すという実感を積み重ねてみます。

そうすることで、複数の選択肢を持って選ぶことができる柔軟性を身につけることができますよ。

「楽な方」とは「効率が良い方」ということ

もし「楽」という表現に抵抗がある場合は、「効率が良い」という表現に置き換えてみてください。

より効率が良い選択肢を見つけ、実行して成果を残すのも立派な努力の一つです。

真面目な人は、どのような方法を選んでも堅実に良い成果へと導きますので、その方法がより楽で効率の良いものになれば鬼に金棒ですよね。

④完璧ではないけどOKなラインを設ける

完璧ではないけれどokなラインを設ける

全ての仕事を完璧に、100パーセントの力を出しておこなうのではなく、完璧である必要がない仕事や要件については、「7割くらいでOK!」という最低ラインを設けて取り組んでみてください。

内容によっては、7割以下の設定でも構いません。

設定したOKラインに達したところで、定時の時間に差しかかっているようでしたらそこで仕事を切り上げてください。

その方法を積み重ねていくことで、自分への負担は大きく軽減されます。

「半分くらいのクオリティでいいから、とにかく期日までに数を用意してほしい!」という仕事の依頼には特に有効です。

このような仕事に毎回100パーセントの力を出して対応していたら、いくら時間があっても足りません。

完璧である必要のない仕事には無駄に体力や時間を使わずに、その分を本当に完璧が求められる仕事に注ぎましょう。

⑤真面目だけど楽しそうな人を見つけて真似る

真面目だけど楽しそうな人をみて真似る

社内や友人、もしくは有名人やドラマやアニメの登場人物に「真面目だけど楽しそうに振る舞う人」がいれば、その人を観察して参考にできるところは真似してみましょう。

真面目な人が同じ真面目な人を真似するので、取り組みやすい方法です。

冗談の対応の仕方や、真面目にしっかりやるときと力を抜いてやるときのメリハリなどのほか、真面目な人がたまに見せるおどけた一面などは、ギャップと相まって堅いイメージからの脱却につながりますので、参考にしてみましょう。

馬鹿なことをするのに根っから馬鹿になる必要はありません。

「真面目に馬鹿をする」でいいのです。

最後に

最後に

今回は、「真面目は損だな」と感じる場面や理由、そこからの脱却方法を紹介しました。

真面目というのは、素晴らしい長所です。

あなたのその真面目さが、誰かを支え、あなたを支えています。

その長所を生かしつつ、損だと感じる部分を減らしていきながら、「楽しく真面目」な自分のスタイルを手に入れましょう!