仕事で「何がわからないのかわからない」を解決する方法

前向きな人生にする方法
新人の頃によくある「何がわからないのかわからない」状態。仕事がわからなくて行き詰まっているという人は、全体像を把握し、自分がわからない部分を整理しましょう。また、「何がわからないのか」を発見するには好奇心を持つことが大切です。

新卒入社や異動、転職など、新しい環境で仕事をスタートすると、最初はわからないことだらけですよね。

そこで、「何がわからないのかわからない」状態に陥ってはいませんか?

一体自分はどこがわからないのか、それを理解していないと、仕事についていけなくなったり、「自分は仕事ができない」と落ち込んでしまう原因にもなってしまいます。

今回は「何がわからないのかわからない」状態に陥る原因と、「わからない箇所」を明確にする方法をご紹介します。

何がわからないのかわからない状態になる原因

「何がわからないのかわからない」状態は、心理的問題や、自分で考える癖が身についていないという問題、与えられた情報に対する理解能力の問題などの原因があります。

①心理的に落ち着いていない

入社や転職の際、同期や先輩など新しい人と出会い、慣れない環境で人に気を遣うことも多いでしょう。

そのような見えないストレス環境の中、心理的に落ち着いて作業することができないと、集中したり冷静に考えることが難しくなります。

②どこで自分がつまづくのか、振り返りをしない

ある作業をしていると、いつもどこか間違えてしまうという人は、どこで自分がつまづいているかわかっていない状態です。

教えてもらって、その時はわかった気になったけど、実際一人でやってみるとわからないことが沢山出てきた、という経験は誰にでもあると思います。

勉強と違って、仕事には様々なハプニングが付きものです。

同じ方法で進めても、その時その時で違う問題にぶつかることが多々あります。

振り返りをしないと、具体的にどこで自分がつまずいているのか把握出来ていないので、質問すらできなくなってしまいます。

③理解のスピードには個人差がある

あなたと、上司や教える立場の人と理解能力は同じではありません。

同じことを教えても、理解するのに時間がかかる人もいれば、すぐに理解できる人もいます。

仕事の仕組みや指示されたことの意図を理解するスピードが遅いと、結果的に自分は何がわかっていないのか、それすらわからない状態に陥りやすいです。

これは、経験の有無や、知識の有無、「新しいことを覚えたい」という興味関心の有無が関係しています。

何がわからないのかを発見する方法

それでは、「何がわからないのかわからない」という状態をどうすれば改善していけるか、具体的にご紹介します。

①1つ1つ作業を見返し、整理して考える

今、何がわからないのかわからないという状態になっている人は、部屋の中に物がたくさん積み重なっていて、整理ができていない状態と一緒です。

わからないものが積み重なっているので、1つずつ整理し、取り除いていかないと前に進めません。

例えば、作成した書類をいつも間違えている場合。

書類を完成させるまでのどの工程でいつも間違えてしまっているのかを確認するため、必要な工程を全て書き出してみましょう。

手間はかかるかもしれませんが、教えてもらった手順を書いてマニュアルを作成するのもいいでしょう。

手順を書いてる時に、どこでミスをしたか気づきがあるかもしれません。

②仕事をただ覚えるのではなく、理解するようにする

自分が取り組んでいる業務には、どんな目的があるのでしょうか。

また、一緒に働く仲間たちの業務はどんな意味合いがあるのか考えたことはありますか?

まるで英単語を丸暗記するかのように、仕事をただ覚えているのであれば要注意。

全体の業務の仕組みや目的、自分の業務の意味合いを理解していれば、自然と「自分のすべきこと」が見えるようになります。

すると「自分がすべきこと」の中で「何ができていないのか」はたまた「どうしてできていないのか」を分解して探していくことができます。

このように、

「自分がすべきこと」→「すべきなのにできていないこと」→「それができていない理由」

と掘り下げられると、「できていない理由は〇〇がわからないからだ!」とわからない部分を見つけることができます。

これが「何がわからないのかわからない」という状態を防ぐのです。

最初は、業務を覚えることで精一杯でも、徐々に仕事の目的や仕組みを理解していけるようにしてみましょう。

自分が行う仕事は、大小に限らず、1つ1つ繋がっているのです。

③わからない原因となる要素を分解する

わからない原因となる要素を洗い出す

基礎知識が定着していなかったり、具体的な手順や方法を忘れてしまっていたり、仕事がわからなくなる原因は様々です。

そういった原因となり得る要素を洗い出してみることで、自分はどんな原因で何がわからないのかを見つけ出してみましょう。

①基礎知識が十分か確認する

まず自分の業務において必要な基礎知識は十分か確認します。

業務全体の目的から、具体的な1つ1つの作業、各作業の意図までリストアップするといいでしょう。

②手順や方法が自分に定着しているか確認する

基礎知識に抜け漏れがなければ、自分が行なっている作業のやり方は合っているのか、どうやってやるのか忘れてしまったものはないかをチェックしましょう。

例えば、「〇〇の影響で▲▲にならないために、最後に〇〇の確認作業を行う必要がある」という基礎知識があったとします。

しかし、実際にその「〇〇の確認作業」の具体的なやり方はまだ知らなかった。

この場合、自分のわからないところは確認作業の手順だということになります。

このように自分がわからないところを明確にできれば、あとは教えてもらったり調べることで解決することができますよね。

③臨機応変な対応をするための知識は十分か確認する

仕事はマニュアル通りでなかったり、臨機応変な対応が求められることも多いでしょう。

対応や判断に迷ったとき、自分の判断基準を明確に持っているか、確認してみてください。

なければ、自分のわからないところは「迷ったときの判断基準」だとわかります。

臨機応変な対応の仕方や、迷ったときの判断基準がわからない要因は、経験不足である場合が多いです。

経験の多い先輩や上司に、どんな基準でイレギュラーな対応をすることにしているのか、一度尋ねてみるのがいいでしょう。

④わからない時は、その都度確認する

「ググる」という言葉がある通り、調べることがとても容易な時代になりました。

わからない場合、その都度、自分の認識があっているか確認するといいでしょう。

しかし、説明を受けている時にわからない言葉が出てきても、その場でスマホやパソコンを使って検索することは出来ませんよね。

その場で人に聞いたり調べることができない場合は、わからなかった単語をメモしておきましょう。

わからないことをその場で解決せず、それが積み重なれば、最後には何がわからないのかわからなくなってしまいます。

積極的に質問しよう

今まで叱られた経験に乏しい人は、叱られることを極度に恐れて、質問することを躊躇してしまっているかもしれません。

しかし、質問したり確認することを悩んでいる時間ほどもったいないものはありません。

さらに、あなたがどこまで理解出来ていて、どこが理解出来ていないのか相手はわからないのです。

だからこそ、質問することで、あなたの理解度を相手も認識できるようにして、お互いにわからないまま進めることを防ぐことが大切です。

また、説明を受けてる時はわかった気分になったけど、実際やってみると出来なかったというパターンもよくありますよね。

そんな時は、やってみてわからなかったことや聞きたいことをリストにしてみましょう。

そして、時間を見つけて質問してみましょう。

大切なのは好奇心

前の章で、何がわからないのかがわかるように順序立てて考えたり、できない仕事を分解して、わからない部分を見つける方法などを紹介しました。

このような方法を実践する原動力になるのが「好奇心」です。

好奇心を持つと、疑問や興味が生まれます。まさに、それが何がわからないのかがわかるようになる気付きを得るヒントです。

まずは、「自分が今、わからないところは一体何か?」という点に興味を持てることが、「何がわからないのかわからない」状態を改善する第一歩。

「何がわからないのか」「どこがわからないのか」に対して興味を持ち、その答えを見つけ出したいと思えれば、「わからないところ」を明確にする作業に難なく取り組むことが出来ますよ。

それだけでなく、「仕事全体の仕組みを知りたい」などと好奇心を持てることで、自分の仕事を理解することに対しても、モチベーションが上がりますよね。

例えば、「わからないところを明確にしなくちゃ」と義務感を感じて億劫になるより、「自分の業務や仕事全体の仕組みを知りたい!」と感じる方が、積極的に、「わからないこと」を明確にしていこうと思えるはずです。

そして、好奇心によって、理解能力を高めることが出来ます。これは、2014 年に実施された脳の活動に関する研究でもわかっています。

つまり、好奇心は「わからないこと」を明確にするためのモチベーションになり、さらに理解能力の向上も期待できる魔法のアイテム。

「わかりたい」と思えるだけで、「わかる」ための行動がずっとスムーズになります。

好奇心で、「わかる」ことへのモチベーションを上げ、「何がわからないのかわからない」状態を少しずつ解決していきましょう!

【関連】

好奇心とは?好奇心を取り戻して人生の満足度を上げる方法

最後に

いかがでしたでしょうか?

何がわからないのかわからないという状態になる原因と、その改善策をご紹介しました。

どこがわからないか発見するためには、一度行なっている業務を整理して考えましょう。

また、自分のやっている仕事が何のためになっているのかわからないという方は、その仕事が一連の仕事にどう関わっているのか興味を持ちましょう。

好奇心を持つことで、「何がわからないのかわからない」状態は、劇的に改善します!

また、好奇心が強い人は、問題解決に向けて粘り強く取り組み、仕事に対しても高いモチベーションを維持する傾向にあると言われています。

つまり、好奇心を持つと、「わからない状態」を解決し、さらに仕事で成果を残しやすくなるのです!

好奇心や、疑問を持つことを大切に、始めたばかりの新しい職場生活を充実したものにしましょう。